なぜ繰り返される熱中症?基礎を知って予防に活かそう

熱中症の原因は、日本の夏の高温多湿。
私たちは気温が上がると汗をかきますが、汗が蒸発するときの気化熱で、上がりすぎた体温を下げています。

ところが、気温が高く、湿度も高い環境下では、汗が蒸発しにくく、気化熱で体温を下げることができません。

さらに、大量の汗がでて脱水症状がおきます。
この脱水症状と体内にこもった熱のために引きおこされる様々な症状が「熱中症」なのです。

車を離れた短時間のあいだに幼い命が犠牲になったり、野菜の世話をしていたおじいちゃん、おばあちゃんが畑で倒れてしまったり...。

熱中症が原因の事故は毎年繰り返されています。
熱中症の症状をよく知り、これからの季節に備えましょう。

熱中症の症状

熱中症は、症状によって大きく4段階に分けられます。
軽度のものから順に症状をご紹介しましょう。

熱失神

気温、湿度がともに高い場所では、体の中に熱がこもります。
体はこの熱を、末梢血管を広げて外へ逃がそうとします。

このとき血管が広がって全身の血流量が増えるため、一時的に血圧が下がってめまいがおき、倒れることがあり、これを熱失神と呼びます。

通常なら数十分から数時間で回復しますから、水分や塩分を補給して、涼しい場所で休ませましょう。

熱けいれん

大量の汗をかくと血中の塩分濃度が低下して、腹筋や手足の筋肉がけいれんをおこします。これを熱けいれんと呼びます。

夏の炎天下で、テニスなどの激しい運動をしていて突然おこるこむら返りなどがこれです。
塩分不足でおきやすくなりますから、水分とともに必ず塩分の補給を行いましょう。

熱疲労

水分や塩分を補給しなかった場合は、頭痛・全身のだるさ・めまい・吐き気・嘔吐などの、より重い症状がおきます。

肌の色は蒼白となり、気を失ったり意識障害をおこす場合もあり、これを熱疲労と呼びます。
もし失神や意識の錯乱をおこしていたら、救急車を呼びましょう。

熱射病

熱疲労を放置すると、体温調節の機能が障害を受け、体温調整ができなくなって体温が40℃以上になります。これを熱射病と呼びます。

汗が出なくなり、多臓器不全や昏睡状態などの、命が危うい状態に陥るので、一刻も早く救急車を呼びましょう。

熱中症が疑われる時の対処法

  • 涼しい場所で体を冷やす。
  • 保冷剤や氷などがあれば、わきの下や足の付け根にあてて体温を下げる。
  • 水分と塩分を補給する。スポーツドリンクなどが有効です。
  • 口から水が飲めないほど症状が進んでいたら、医療機関を受診する。
  • 意識障害がある場合は、一刻も早く医療機関へ運ぶ。

熱中症の初期には、脈が速くなったり、立ちくらみやめまい、唇のしびれなどがおこります。

予兆を感じたら、症状が進む前に涼しい場所で休み、水分と塩分を補給しましょう。

まとめ

今年の5月9日には、長野県で日中の気温が30度を超え、朝と昼の温度差が25度以上になりました。

夕方のニュースでは、長野や岡山県などの3県で、4人が熱中症のため病院に搬送されたそうです。

ますます気温が上がるこれからの季節。
熱中症への注意を怠らず、元気に過ごしたいものです。

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